お客様との出会いは、不動産(土地建物)の査定依頼からでした。数社へ同時査定依頼をされたようでした。現在親族が居住中の不動産(土地建物)を相続の為、査定をお願い致しますとの内容でした。査定依頼の不動産は、ご兄弟ご家族が居住中の土地建物です。
一緒に同居されていた被相続人他界による遺産分割で揉めておりました。兄弟姉妹の仲が悪く、既に家庭裁判所で調停中の案件でした。
規定通り、対象不動産の物件調査を実施し、居住中の為、ご相談者へは机上の査定ご提案・概算査定価格となることをご理解いただきました。兄弟姉妹各々が各不動産会社へ査定依頼をされていたようです。
ご相談者は、被相続人(実母)および義理のお兄様ご夫妻(実姉にあたる)との共有不動産をご売却し、現金での按分化をご希望されておりました。双方のローン残債等もあり、ご売却を進めるにあたり、細やかな内容等のお打合せが必要でしたが、直接の話し合いは不可能とのことでした。当然遺産分割するためには、義兄ご夫妻のお住み替えが必要となりますが、当初義兄ご夫妻は、被相続人との思い出多いご自宅のご売却には納得されておりませんでした。
家庭裁判所調停により、当事者双方(姉妹)、利害関係者(義兄)間にて、遺産目録内容、最低売却価格、売却における期限、売却代金の割合等が示されます。
双方には被相続人の大切な財産であることを説得し、ご理解・ご納得を得ることに尽力を尽くしました。双方の立ち位置等を理解しながら丁寧に、柔軟に対応し、ご売却に対するご不安・お打合せ等を重ねたことにより、信頼を得ることが出来たと思います。
相続による遺産分割、それぞれの協議・ご理解が必要でしたので、細心の注意を払いながら対応させていただきました。
ご相談を受けてから約6~7ヶ月前後の時間を要しましたが、ご売却活動に入ることが出来ました。大手広告媒体、スーモ等を利用すると共に、弊社と付き合いのある大手不動産会社等へのご紹介などで販売活動をスタートし、早1週間の間に30件を超える多くの反響がありました。最寄り駅徒歩11分の利便性、角地、築10年の陽当り良好な建物でしたので反響・ご案内も多く、売主様にはお忙しい思いをさせてしまいました。
ご売却による一旦賃貸不動産への移動等はご本人たちもご希望で無かったため、同時に遺産分割割合のご確認、お住み替えの為、売却による残債抹消金額のご確認、ご購入の為の住宅ローン設定金額等のご確認等、顧問税理士、顧問司法書士、金融機関等にもご理解・ご協力を仰ぎながら、再三のお打合せ等に時間・労力を要しました。
結果、ご売却から約1ヶ月前後でお申込みが入り、併行してお住み替えのタイミング等も整い、金 68,000千円にて成約成功することが出来ました。
また、住宅インスペクション(建物検査・診断)等を実施し、買主様へは安心してお引渡しをさせていただく事が出来ました。
ご成約・お取引時には双方対面せず、時間差での契約行為でしたが、家裁調停も無事終了し、同時にお住み替えも出来たことを大変嬉しく思います。
お客様それぞれが抱える相続問題は、双方の懐・心情等に飛び込み、それぞれの立場・思い等を受け止めながら、ご売却のお手伝い・ご協力をさせていただきますが、今回の弊社とのご縁・巡り会いに感謝され、「不動産だけではない、多角的なアドバイスや高い専門性のアドバイス、メリット、デメリットを頂き、ありがとうございました」と喜んでいただいたことを嬉しく思います。